水彩画の塩加工(技法)がうまくいかない… 水彩画を塩で装飾するコツについて解説

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水彩画の塩加工がうまくいかない…水彩画を塩で装飾するコツについて解説



水彩画には、筆で色を塗る以外にもさまざまな技法があります。

そのなかの一つとして多くの人たちに活用されているのが、塩を使って水彩画を装飾する方法です。

塗った水彩の上に塩をまくだけ…というシンプルな技法ですが、筆ではできない不思議な装飾を施すことができるため、 一度やると結構ハマるんですよね。

しかしこの技法、狙った通りに模様を出すのが難しく、なかなか上手くいかないという声も少なくありません。

今回は、水彩画での塩技法の使い方についてお話しするとともに、模様の出し方のコツについても解説します。

塩技法に必要なもの



水彩画での、塩を使った技法に必要なものは以下のとおりです。
塩技法に必要なもの

・用紙
・水で薄めた水彩絵の具
・塩

水彩画を描く道具のほかに、塩が必要になります。

塩の種類については、よほど変わったものでなければ何を使ってもよいですが、 精製塩が湿り気がなくさらっとしているので扱いやすいです。



用紙についても、特にこれといった指定はありません。

何が良いかは好みによるといえますが、にじみにくい用紙のほうがはっきりと模様が出るのでおすすめです。

とはいえ、模様の出方は用紙の性質によって大きく変わるため、 いくつかを試してみないことには好みの模様を出すのは難しいと思います。



あと、絵の具に混ぜる水分の量によっても模様の出方は変わります。

どのような模様が出るかを確実にコントロールすることは難しいのですが、なれれば大まかにはコントロールできるようになりますので、 まずは練習しましょう。

模様の出方を調整するコツについては、後の項の説明をご覧ください。

塩技法を使う手順

水彩画に塩技法を施す手順について解説します。



まずはウォッシュ※1、もしくはウェット・イン・ウェット※2 したばかりの用紙を用意します。
※1 ウォッシュとは

ウォッシュとは、筆に水をたっぷりと含ませた絵の具で広い面をうす塗りすること。

※2 ウェット・イン・ウェットとは

ウェット・イン・ウェットとは、ウォッシュしたあとの濡れた状態のところにさらに色を置くことで、グラデーションのような模様を出す技法のこと。

ウェット・オン・ウェットと言う人もいます。

そして、その用紙の上に塩をパラパラと落とします。

これだけです。
とても簡単ですよね。



注意点としては、できるだけ塩は塊で落とさないようにしてください。塩を一粒ずつ落としていくような感じで、撒いていきます。

あと、紙の表面の水分が乾いてしまうと模様ができづらくなるため、素早く行います。

どんな場面で利用するの?



水彩画に塩を使うと、雪の結晶のような模様だったり、もやもやとしたよくわからない模様ができあがります。

一体どんな場面で利用するのでしょうか?



あくまでも私の場合ですが、筆では表現しづらい水面のもやもやとした模様だったり、 木や壁、石の表面のあいまいな模様を出したいときに、狭い範囲に使うことがあります。

使う色にもよりますが、年季がかった雰囲気を出しやすいんですよね。



ただ塩技法を作品に使うのは、ある程度模様をコントロールできるようになってからにした方がよいでしょう。

水彩は、失敗すると修正が難しいからです。

そういう私も完全にコントロールできるわけではありませんが、大まかに模様の出方を調整することくらいはできます。

塩模様の出方を調整するコツ



水彩画での塩技法は、水彩絵の具で塗った色の上に塩を落とし、その塩の溶け具合によってできる模様を楽しむものです。

ただ慣れていないと、思い通りの模様を出すのって結構難しいです。



先にも述べたように塩技法による模様の出方は、用紙の種類によって変わるだけではなく、 絵の具に混ぜる水分の量によっても変わります。

なので、絶対にこうすれば大丈夫…という方法はありませんが、 ある程度模様の出方を調整するコツについてお話ししておきます。



まず塩の模様は、塩のまわりに存在する水分が多いほど大きく広がりやすいです。

ということは、水分をはじきやすい用紙ほど模様が大きく広がりやすく、水分の吸い込みが良い用紙は模様が小さく出やすいということになります。

理由は、保水の悪い用紙ほど紙の表面に長く水分が残るため、溶けた塩が水分に乗って大きく広がるから。

反対に吸い込みの良い用紙は、紙の表面に水が少ない分塩が溶けにくく、かつまわりに広がりにくいために模様が小さく出ます。

要は、「紙の表面に水分が長く残るほど、模様が大きくでやすい」ということです。

この性質を頭に置いたうえで使う用紙を変えてみたり、絵の具に混ぜる水分を変えて調整するとよいでしょう。
小さい模様を出したい場合

・水の吸い込みがよい用紙を使う
・絵の具の水分は少なめ

大きい模様を出したい場合

・水の吸い込みが悪い用紙を使う
・絵の具の水分は多め

実際にいくつかの用紙を用いて試してみると、感覚をつかみやすいです。



なお注意点として、絵の具の濃度が高すぎると塩が溶けづらくなるため、塩自体が紙の上に溶け残りやすくなります。

ある程度、絵の具に混ぜる水分を多めにすることです。

塩加工を施した水彩紙の保存性は?



塩分がつくと、紙は劣化しやすくなります。

となると、塩加工を施した絵はそうでない絵に比べて劣化が進みやすいと考えられますが、 その点は大丈夫なのでしょうか?



あくまでも自分の環境ではありますが、 紙に塩が残るような加工の仕方をしていなければ、数年間(2~5年くらい)は大丈夫なようです。

見た目にはそれほど変化があるようには見えません。

ただ広範囲に塩加工を施していたり、5~10年以上の保存となると、ちょっとわかりません。

そのくらいの保存期間になると、塩を使っていなかったとしても保存状態が悪ければ紙や色が劣化してしまうからです。



いずれにせよ、長く保存する作品に塩を利用する際は、塩が紙の上に多く残ってしまわないようにしましょう。

塩を落とすときに「かたまり」で落とさないように心がけること、 また絵の具が濃いと塩が溶けづらくなり、乾いたときに塩が塊で残りやすくなるため注意が必要です。

そしてできあがった作品を保存する際は、くれぐれも湿気に気をつけてください。


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