「半透明水彩」絵の具で「透明水彩」風の絵を描きたい
別記事(以下)でも説明しましたが、水彩絵の具には「不透明水彩」「半透明水彩」 「透明水彩」と呼ばれる3種の水彩があります。
参考:水彩絵の具の種類について 透明水彩と不透明水彩はどう違う?
そのなかの「半透明水彩」に分類される絵の具を使って、 透明水彩風の絵を描こうと練習しているけれど、なかなか上手く描けない。
そんな方、おられるかもしれません。
今回は、半透明水彩絵の具を使用して、透明水彩で描いたような絵を描くコツについて解説します。
半透明水彩の絵の具の特徴
不透明水彩絵の具には「顔料」が多く使われているため、塗った時の色が濃く不透明に見えやすいという特徴があります。
対して、透明水彩は不透明水彩よりも「アラビアガム」と呼ばれる接着の役目を果たす材料が多く使われているために、 色と色(顔料)の隙間が多くなって透明感があるように見えるのです。
半透明水彩は、それら2種の性質をあわせ持つ絵の具です。
サクラクレパスから販売されている「マット水彩」がそれにあたります。 この絵の具に混ぜる水を少なくすれば「不透明水彩」のように、 また水を多く使えば「透明水彩」で描いたような透明感のある絵が描けます。
両方の絵の具の良いとこどりができる、便利な絵の具です。
半透明水彩を使って「透明水彩風」の絵を描くには
半透明水彩絵の具は、水の加減の仕方によって「不透明水彩風」にも「半透明水彩風」にも描くことができますが、 その描き方にはやはりコツがいります。
まず「半透明水彩」で不透明水彩風に絵を描くのは、単純に絵の具に混ぜる水を少なくすればよいだけであるため、簡単です。
水を少なくした状態では絵の具が透けないため、下絵を完全に覆い隠すことができますし、間違えて塗った個所の修正もしやすいです。
一方で透明水彩風に描く場合は、絵の具に混ぜる水を多めにします。
絵の具を多くすれば透明感が出るため、下絵を生かした色塗りができるだけでなく、透明水彩ではおなじみの「にじみ」や「ぼかし」といった手法も使いやすいです。
その際の水の量の目安ですが、絵の具が「お醤油」くらいの透明感になるように水を加えると、紙に描いたときの透明感がちょうどよい感じになります。
この水加減を基準に、ぼかしたい部分はやや水を多く、しっかり描きたい部分は水を少な目に描くと上手く仕上がりやすいです。
あと透明水彩風に仕上げたいなら、白色や黒色はできるだけ使わないようにしましょう。
半透明水彩で透明水彩と全く同じに描くのは難しい
透明水彩風にも描ける「半透明水彩」ですが、透明水彩で描いた時と全く同じように描くのは難しいです。
というのも、透明水彩ならではのキラキラとした発色が「半透明水彩」ではどうしても出ないからです。
透明水彩を使ったことがある方ならわかると思いますが、透明水彩絵の具を水に溶くと、キラキラとした不思議な色味になります。
ですが「半透明水彩」を水に溶くと、透明感は出るもののどことなくマットな質感になってしまうんですよね。
わずかに白を混ぜたような、そんな色味です。
色と色を混ぜる場合も、透明水彩の色を混ぜた時とは違ってやや濁った感じになりやすいです。
なので透明水彩を使って絵を描いたことがある人が「半透明水彩」で絵を描いたとしたら、なんとなく色が違う…となるかもしれません。
あくまでも、透明水彩「風」なんですよね。
すでに「半透明水彩」の絵の具を持っており、それを使って透明水彩風の絵を描くのはありでしょう。
ただ、透明水彩のような絵を描くためにこれから絵の具を買うのなら、「半透明水彩」ではなく、以下のような「透明水彩」絵の具を買いましょう。
半透明水彩にメディウムを混ぜるのもあり
前項で述べた通り、「半透明水彩」絵の具は透明水彩とはやや色の出方が異なります。
透明水彩風には描けるのですが、わずかに白が混ざったような感じの色味で、透明感がやや劣るというとわかりやすいでしょうか。
単純に透過性を生かした絵を描きたいというだけならばともかく、 半透明水彩で透明水彩のような発色や透明感を追求したいのなら、水彩用のアラビアガムメディウムを混ぜるとよいでしょう。
先に説明したことの繰り返しとなりますが、 水彩絵の具は、顔料とアラビアガムと呼ばれる接着成分を混ぜて作られています。
不透明水彩は色のもととなる「顔料」が多めで、それをつなぎあわせる「アラビアガム」が少なめに使われています。
一方で、透明水彩は「顔料」が少な目で「アラビアガム」が多く使われているため、色と色の隙間が大きくなって透明感が出ます。
半透明水彩に使われている材料の割合は、不透明水彩と透明水彩の中間くらい。
不透明水彩ほどアラビアガムの量が少なくはないけれど、透明水彩ほど多くはないという感じです。
なので透明水彩のようにアラビアガムの量を多くしてやれば、半透明水彩でも透明水彩のような透明感が表現できる…という理屈です。 混ぜる量の調整が、最初は難しいかもしれません。
ですが、水で混ぜて薄くするのとは明らかに違う透明感が出ます。
沢山混ぜすぎると光沢感がでてきて、紙に塗った時におかしな質感となってしまうため、加えすぎないように注意してください。
透明水彩風には描けるのですが、わずかに白が混ざったような感じの色味で、透明感がやや劣るというとわかりやすいでしょうか。
単純に透過性を生かした絵を描きたいというだけならばともかく、 半透明水彩で透明水彩のような発色や透明感を追求したいのなら、水彩用のアラビアガムメディウムを混ぜるとよいでしょう。
先に説明したことの繰り返しとなりますが、 水彩絵の具は、顔料とアラビアガムと呼ばれる接着成分を混ぜて作られています。
不透明水彩は色のもととなる「顔料」が多めで、それをつなぎあわせる「アラビアガム」が少なめに使われています。
一方で、透明水彩は「顔料」が少な目で「アラビアガム」が多く使われているため、色と色の隙間が大きくなって透明感が出ます。
半透明水彩に使われている材料の割合は、不透明水彩と透明水彩の中間くらい。
不透明水彩ほどアラビアガムの量が少なくはないけれど、透明水彩ほど多くはないという感じです。
なので透明水彩のようにアラビアガムの量を多くしてやれば、半透明水彩でも透明水彩のような透明感が表現できる…という理屈です。 混ぜる量の調整が、最初は難しいかもしれません。
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