水彩画の「下絵」が上手く描けない…絵が下手な人の絵画練習方法について解説

水彩画を最短で上達させるコツや、知っておくと役立つ情報を掲載しています。★本サイトにはプロモーションが含まれています★

水彩画の「下絵」が上手く描けない…絵が下手な人の絵画練習方法について解説



以前別記事「絵は上手いのに水彩画は上手く描けない 上手く描けるようになるには」で、 絵は上手だけれど水彩絵の具を使うのが苦手…という方向けに練習方法について解説しました。

それとは逆に、水彩絵の具を使うのはそこそこ上手なのに、ベースとなる下絵が上手く描けないという方もおられると思います。

水彩を使った色付けはきれいにできるのに、肝心の絵が下手だというわけです。

元の絵が下手だと、いくら色付けの仕方がキレイでも水彩画としての仕上がりはいまいちに感じられてしまいますよね。

どうにかしたいけれど、何度描いても下手な絵しか描けない…。

今回はそんな方向けに、絵が下手な人向けの練習方法についてお話ししたいと思います。

絵画初心者にもおすすめの練習方法ですので、 絵が下手だという自覚のある方は実践してみてください。

模写…よりもまずはトレースで練習



絵を効率的に上達させる練習方法として、よくあげられる「模写」。

模写とは、絵が上手な人の作品を忠実に再現…わかりやすくいうと他人の絵を真似して描くことで、 作者のテクニックや表現を吸収するという、大昔から実践されている絵画の練習手段です。

実際、模写は人によっては絵画の上達効果が見込めます。



ただやってみるとわかりますが、人の絵を真似して描くことって簡単ではありません。

自分で一から絵を描くのとは異なり、どのように描かれているのか?を詳細に観察し、 さらにその作風を再現させなくてはならず、絵画初心者には難易度が高いです。

無理とまではいわないものの、もともと絵が下手な人には難しい練習方法だといえるでしょう。

じゃあ、絵が下手な人は一体どのように練習すれば良いのか… なんてお悩みの方におすすめしたいのが、絵のトレースです。



模写は、人の絵を自分の手で再現しなくてはなりませんが、トレースはいわゆる「転写」です。

絵を真似して描くのではなく、写し取るため、絵が下手な人でも簡単にきれいな絵が描けてしまいます。

そんなやり方で本当に絵が上達するの?と疑問に思われる方もおられるかもしれませんが、 取り組み方が悪くなければ確実に練習になります。

というわけで以降、練習の仕方について説明していきます。

トレースを使った絵の練習方法について

トレースを使った絵の練習方法について解説します。

必要なもの

まず、トレースに必要なものを準備します。

・鉛筆など
・消しゴム
・描きたい絵や写真
・トレース台、もしくはトレーシングペーパー

鉛筆や消しゴム、そして描きたいと思う絵や写真を用意して下さい。

描く絵は何でも構いませんが、できれば最初は風景画など主線がはっきりとしないものではなく、 イラストなど主線がわかりやすく複雑でないモノがおすすめです。



あと写真や絵をトレースするためのトレース台、もしくはトレーシングペーパーも必要です。

どちらかというとトレーシングペーパーの方が手軽そうに思えますが、 最近のトレース台は安いものだと2000円台くらいから売られていますので、大したコストはかかりません。

トレースのしやすさを考えると、トレーシングペーパーよりもトレース台のほうがおすすめです。(私が使っているトレース台は以下)

参考:水彩画の下書きにトレース台を活用しよう 消しゴム不要で下書きが描ける!

トレーシングペーパーを使って下絵を描き写す

必要なものを準備したら、早速以下のようにして絵をかいてみましょう。

・絵や写真の上にトレーシングペーパーを重ねて固定する

・トレーシングペーパーの上から下絵をなぞって描く

絵とトレーシングペーパーは、描いているうちにずれないようしっかり固定してください。

クリップで重ねた2枚の紙を挟むか、もしくはマスキングテープで紙の一部を固定すると描きやすいはずです。

当然ですがこの方法で描けば、絵が下手な人でも上手く描けます。



あとトレーシングペーパーに絵を描き写した後、さらにカーボン紙を重ねて描けば、 トレーシングペーパーに写した絵を別の紙に描き写すこともできます。

水彩紙などに描き写し、水彩で色付けしてみるというのも塗り絵のようで面白いかもしれません。

慣れるまで同じ絵を何度も描くこと



簡単にきれいな絵が描けるけど、はたしてこれで練習になるの?と思われる方もおられますよね。

はっきりいって、人の絵をちょっとトレースしたくらいでは、絵は上手くなりません。

この方法で絵を上達させるには、何度も繰り返して描く必要があります。できれば、同じ絵を繰り返し描くのが良いでしょう。



なぜ同じ絵を繰り返しトレースするのが良いのか?ですが…

一番最初のトレースでは、どうしても下絵の線をなぞることに気を取られてしまうため、 絵を描いているというよりは、単に線を引いているという感覚で描いている方が大半です。

線を引いているうちに、それらの線が組み合わさっていつのまにか絵が出来上がっていた…という感じです。



しかし絵を描くときって、部分部分のみを見るよりも先に、まず全体を見ることが大事です。

全体のバランスを考えて(アタリをとって)、それから細部を描きこんでいくのが理想なのですが、 線を引くだけのトレースでは、バランスをとることを考える作業がありません。

ちょっとトレースしたくらいでは絵の練習にはならないのは、線をなぞって引く作業が大半だからです。



しかし同じ絵を繰り返してトレースすればどうでしょうか?

何度も描くうちに、どこに線を引けばよいのかが頭や体にインプットされるため、線だけでなく絵全体を見ながら描く余裕がでてきます。

例えば顔のイラストをトレースしているのであれば、何度も描くうちに顔のどのあたりに目や鼻があり、髪は…といった具合に、顔全体の構造が把握できてきます。

このように対象物の構造を把握しながら描くことが、絵を上達させるのには重要です。



どの程度描けばよいのか?ですが、これは個人差が大きいので一概にどのくらいとは言えませんが、 できればその絵の描き方を覚えてしまうまで、トレースを繰り返すのが良いでしょう。

根気よく繰り返し描くことで、最終的には下絵がなくてもその絵が描けるようになるはずです。

描けるようになったら、他の絵や写真も同じようにしてトレースしてください。 そうやって描いているうちに、絵を上手く描くコツがつかめてきます。

ある程度描けるようになったら模写もやってみよう



トレースによる絵の写し取りに慣れたら、模写にも挑戦してみましょう。

模写はトレースに比べるとかなり難しいため、まずは描くのが単純そうな絵を選ぶことをおすすめします。



コツとしては、トレースのように一部分だけをみて描き始めるのではなく、 まず全体のバランスを見ることです。

最初に大まかな当たり(全体の輪郭)をとって、形やパーツの位置を把握したうえで描いた方が上手に仕上がりやすいです。

いきなり上手く描けることの方が珍しいため、失敗しても気にせず、 思い通りに描けるようになるまでは何度も繰り返して練習しましょう。




補足として一応触れておくと、「グリッド模写」と呼ばれる絵の描き方もあります。

グリッド模写とは以下のように模写対象の絵と、それを描く紙にグリッド(線)を引き、各パーツの位置を座標で確認しながら絵を描いていく方法で、 初心者におススメされることが多いです。


グリッドを頼りに絵の主線を描いていけばよいため、思い通りに描きやすい

この方法は、各線の位置を把握しやすいという理由より正確に模写できるというメリットがあり、絵を描く手段としては悪くはありません。

ですがどうしても絵全体ではなく部分部分のパーツだけを見がちになるため、 バランスを把握する能力が鍛えられず、絵を描く練習をしている人にとってはむしろ上達を妨げる要因にもなりかねません。

グリッドは、絵を正確に模写する必要がある場合や、 ある程度絵が描ける人が、その絵の構図やバランスを確認するのに使うのには便利なものです。

しかし絵を上達させる目的で模写をするのであれば、グリッドは使わないほうが高い練習効果を得られるといえます。

自由に絵を描いてみよう

トレースや模写などで絵を描く練習を繰り返していれば、必ず絵は上達します。

ここで述べるまでもありませんが、ある程度絵が上達したなと自分で感じたら、 風景や静物を見ながらでも構いませんし、自作のイラストなどでも良いので好きなものを自由に描いてみましょう。

絵は描けば描くほど上達しますので、そうやって描いているうちに思い通りの絵が描けるようになります。

水彩画の「下絵」もきれいに描けるようになるはずです。


わずか3ヵ月で学べる!ユーキャンの風景スケッチ講座

水彩での風景スケッチが気軽に描けるようになりたい。



そんな方におすすめしたいのが、資格講座のユーキャンが提供する「風景スケッチ講座」です。

わずか3ヵ月で、風景スケッチに必要なテクニックの基本~応用までをすべて自宅で学ぶことができます。

レッスン対応のDVD映像がついているため、本だとわかりにくいところも すんなり理解できるはずです。
風景スケッチ講座で学べる内容

・水彩絵具での着彩方法
・遠近感を表現するテクニック
・スケッチ特有の「簡略して描く」方法

最初は線の描き方からスタートするので、初心者でも問題ありません。

また遠近感の表現に欠かせない「1点透視図法」や「2点透視図法」も ばっちりマスターできます。

風景スケッチに必要な画材が一式セットになっているため、 この講座だけですぐに風景スケッチが始められるところも手軽で魅力が大きいですし、お値段もお手頃です。 ユーキャンの資格講座なら自宅ですべて学べますので、スキマ時間しかとれない忙しい人にも向いています。



なお申し込みは、ポイントが貯まる・使えるユーキャンの「楽天市場店」からがお得です。

運営はユーキャンであるため、教材の内容や受けられるサポートサービスは公式サイトで提供しているものと変わりません。

詳細については、講座ページにてご確認ください。



関連記事







▲わずか3ヵ月で、風景スケッチに必要なテクニックの基本~応用までをすべて「自宅で」学べます。
ページトップへ